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ブレーキ鳴きについて

 ポルシェワークショップの荒牧です。今回は私の得意分野の「音」に関しての記事となります。

よく、お客様からお問い合わせを頂くブレーキを踏んだ時の「ブレーキ鳴き」について説明させて頂きます。 一言に「ブレーキ鳴き」と言ってもブレーキの素材や環境によって音の種類も変化します。 周波数領域は数百Hz~十数KHzとさまざまな音を発生するので、今回はよく耳にする「キィーーッ」という高い音のブレーキ鳴きに的を絞って説明します。

  あの耳障りな音の原因は何なのか、、、、答えは「振動音」です。

 まず、ブレーキの構成部品と作動を簡単に説明すると、「ブレーキキャリパー」と「サポーティングプレート」に保持されている「ディスクパッド」がキャリパー内のピストンの作動により「ディスクローター」を挟み込む事で車は減速・停止します。構成部品の大半が可動部分となる為に完全な固定はされておらず、少しの遊びが生じます。そこで、ブレーキ構成部品の連成振動が起きます。   

 次に、ブレーキを踏んでディスクパッドとディスクローターが接触すると勿論そこに摩擦が生じます。ブレーキを軽く踏むか強く踏むかによりパッドの接触面積・接触位置・接触力・摩擦力も変化しさまざまな振動が生じます。  また、パッドに使用される材質もメーカーにより違う為、対応温度・摩擦係数も車輌によっての個体差が出てきます。  摩擦係数は温度・湿度に左右される為、日によって音が出たり出なかったりとなってしまいます。  これらの全ての要因で「ブレーキ鳴き」は発生すると言われています。  

 でわ、そこで問題になるのは「正常」なのか「異常」なのかと言う事です。    

 機械学的にも証明され「異常」では無いとは理解しても快適性には欠けると思います。  異常ではないと安心しても、パッドが摩耗し減ってくると振動を起こすクリアランスも大きくなる為鳴きやすい状態になります。また、キャリパーのゴムシール部品が劣化や割れを起こしても同様に鳴きやすくなる為に一概に「正常」とは言えないのです。

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1453943669990.jpg1453943675496.jpg1453943673436.jpg 私達は上記の発生要因を緩和できるように、構成部品に専用グリースの塗布し連成振動の低減、パッド表面の研磨での接触面積の修正と摩擦係数の変化を行い、少しでも快適にお乗り頂ける様に努めています。

 制動力の高い車輌は構造・設計上の問題でご希望に添えない場合もございますが、皆様には快適にお乗り頂く為に精一杯対応させて頂きますので、ブレーキ鳴きが気になるお客様はお気軽にお尋ねください。

 

                                                      

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