ランチアは当時から非常に高い技術力を誇っており、アウレリアには当時の常識を覆す技術が詰め込まれている。
ヴィットリオ・ヤーノの設計による世界初の量産型V型6気筒エンジンを搭載。1953年式(シリーズ3)からは排気量が2.5Lに拡大され、最高出力は約118hpを発揮。また、重量配分を最適化(50:50に近づける)するため、クラッチ、ギアボックス、デフを後輪側に配置するトランスアクスル方式を採用。これにより、現代のスポーツカー顔負けの優れたハンドリングを実現している。
エクステリアはピニンファリーナが手掛けたファストバック・ボディ。装飾を最小限に抑えた機能的かつエレガントで滑らかなラインは見た目だけでなく、空力性能にも寄与しており、当時の市販車としては極めて高い最高速度(約185km/h)を支えていた。
ミッレ・ミリアやル・マンでは圧倒的なパワーを持つフェラーリなどのライバルに対し、アウレリアはその卓越したコーナリング性能と信頼性で互角以上に渡り合った。1951年のミッレ・ミリアでは、排気量で勝るライバルを抑えて総合2位に食い込むという快挙を成し遂げている。