F355 Berlinettaは1994年に発表された「8気筒フェラーリ」の歴史における最高傑作のひとつで先代の348シリーズの面影を残しつつも、中身は劇的な進化を遂げ、現代フェラーリへと繋がる大きな転換点となったモデルである。
エクステリアはピニンファリーナが手掛け今なお「もっとも美しいフェラーリ」として挙げるファンが多い。
当時のフェラーリの伝統であるリアのルーパー(格子)の中に配置された4つの丸いテールランプはアイデンティティであった。またスーパーカーの象徴であるリトラクタブルヘッドライトを採用した最後のV8モデルでもある。
車名にある「5」の由来となった、1気筒あたり5バルブ(吸気3、排気2)を持つエンジンが最大の特徴で、3.5L V型8気筒 DOHC 、6速マニュアルトランスミッションで、高回転まで回した時の音は「F1サウンド」と形容されるほど高く、澄んだ音色を奏でる。この音を聴くためだけにF355を所有し続けるオーナーも少なくない。